朝英語の会梅田@KANDAI MeRISE~The Japan Times紙記事について議論する

朝英語の会梅田@KANDAI MeRISEのブログページ。 次回の「朝英語の会梅田」のテーマに関連する日本語及び英語記事を紹介しています。これまでに行ったワークショップの詳細や参加者の様子もアップしています。参加前に読んでおくと、テーマの背景や関連の英語の語彙を知ることができます。

1/10(木)朝英語の会梅田のテーマ:廃棄食品の再利用

2019年最初の「朝英語の会梅田@KANDAI MeRISE」1/10(木)に使う記事が配信されました。テーマは「廃棄食品のリサイクル」についてです。
 
Let's discuss recycling our food waste
 

名古屋で長年スーパーマーケットや学校給食からの廃棄食品を利用して肥料を作ってきた団体がThe Biodiversity Action Award by the Japan Committee for United Nations Decade on Biodiversity (UNDB)を受賞したことから、廃棄食品の再利用の現状を伝える記事です。
 
廃棄食品の再利用(Recycle)は経済成長と環境の保護を同時に進める「持続可能な発展」を支えるために国連と経済産業省(The Ministry of Economy, Trade and Industry -METI) が推進している以下に掲げる"3Rs"のプログラムの一つです。 
 
Reduce
Reducing the amount of waste by increasing the efficiency of resource use and extending the useful life of products.
 
Reuse
Using the "recyclable resources" from used items again, as products or parts, after giving them proper treatment. ("Recyclable resources" are the useful parts or components of waste, used products and byproducts.)
 
Recycle
Using the "recyclable resources" as the raw materials to make new products.
 
3R Policies(METI)
 
3R政策はより大きいSustainable Development Goals(SDGs) -「持続可能な開発のための目標」のプラットフォームの一つに組み込まれています。
 
Sustainable Development Goals(SDGs
 
現在の市場経済の仕組みでは、これらの環境問題は外部不経済として処理され、市場のコアな枠組みに組み込まれていません。環境問題の解決を経済活動・政策実行の双方の枠組み内で主流化しようとする試みをMainstreamingと呼称しています。
 
Mainstreaming the 3Rs and resource efficiency in the overall policy development at local and national levels in Asia-Pacific countries
 

しかし、現在、食品廃棄の分野で最も注目を集めているのが食品の過剰生産・廃棄の問題です。
 
Food and Agriculture Organization of the United Nations(FAO)がリードする以下のプログラムのHPには驚くような数字が並んでいます。
 
SAVE FOOD: Global Initiative on Food Loss and Waste Reduction | Food and Agriculture Organization of the United Nations
 
Key facts on food loss and waste you should know!
 
例えば、飢えが現代においても、最も大きな社会問題の一つであるにもかかわらず、地球で人間の生産する食糧の3分の1、約13億トンのもの食料が毎年廃棄されています。
 
Food Loss and Food Waste
Hunger is still one of the most urgent development challenges, yet the world is producing more than enough food. The FAO-led Save Food initiative is to reduce food loss and waste in both the developing and the industrialized world.
 
自給自足、地産地消という過去の食の生産・消費形態は姿を消し、現代人は食料を大量生産・大量消費、そして大量廃棄しているのが現状です。一方で先進国であっても貧困の為、十分な食事をとれない子供たちがいるのが現代日本です。
 
次回の朝英語の会梅田は、このような食を取り巻く現代社会の様々な矛盾と問題に関する議論に取り組みます。皆さんの議論に期待します。
 

 

2019年から「朝英語の会梅田@KANDAI MeRise~The Japan Times 紙記事について議論する~」へ名称が変更になります

やよいの青色申告オンライン

 

「朝英語の会梅田@スタートアップカフェ大阪~The Japan Times 紙記事について議論する~」2018年が終わりました。

会も40回を数え、2019年からは3年目に突入します。 2019年最初の朝英語の会梅田は1/10(木)7:30AM~からです。運営主体がスタートアップカフェ大阪からTSUTAYA梅田MeRISEに変更することを受けて、2019年の第41回から「朝英語の会梅田@ KANDAI Me RISE」と名称が変更になります。開催場所は以前と同じ関西大学 梅田キャンパス2F「スタートアップカフェ大阪」で開催内容も同じです。参加費はスターバックスの珈琲がついて500円。8時30分からは異業種交流会になります。

 

第41回 2019年1月10日(木) 1月8日(火)の新聞を利用

第42回 2019年1月24日(木) 1月15日(火)の新聞を利用

 

運営者が変わることから、イベント告知はTSUTAYA梅田MeRISEからになります。イベント広報の形態が変わりますので、以下のPeatixアカウントをフォローお願いします。

 

TSUTAYA BOOK STORE梅田MeRISE店

https://umedamerise-tsutaya.peatix.com/

 

「朝英語の会梅田@KANDAI MeRise~The Japan Times紙記事について議論する~」第41回

http://ptix.at/lcCYmq

 

 

12/13(木)朝英語の会梅田のテーマ:カルロス・ゴーン氏の逮捕に見る日本の企業統治・司法制度

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 今年最後の「朝英語の会梅田@スタートアップカフェ大阪~The Japan Times紙記事について議論する」 12/13(木)7:30AM~のテーマに関する記事の配信されました。12/4(火)発売のThe Japan Times紙を利用します。

 

本年度最大の経営スキャンダルの一つである日産自動車カルロス・ゴーン氏の逮捕劇。日本の経営・会計・法制度の公正性・透明性が改めて問われている事件です。

 

www.japantimes.co.jp


以下はカルロス・ゴーン氏逮捕にかかわる対立する見解、問題点を分かりやすく整理した記事です。日産自動車だけではなく、全ての日本企業のコーポレートガバナンスに関わる事件でしょう。

 

www.autonews.com

検察及び日産自動車経営陣の主張は「ゴーン氏が会長職の座に長らく留まり続けた結果、様々な不正が見過ごされ、隠蔽され続けた」というものです。「ゴーン氏が受け取るべき報酬額が財務諸表上で過少に申告され、私的な出費が会社の経費として計上されたことにより、日産自動車の経営に損害を与えている」という内部告発からこの事件はスタートしました。

 

一方「日産自動車のような上場企業で、長年にわたり、会長とその側近だけで巨額の裏報酬を隠蔽し続けることには無理がある。また告発の時期もルノー日産自動車の経営に大きく関与する意思を示していた時期でもあり、ゴーン氏の告発は日産自動車経営幹部が経営の主導権をゴーン氏から取り戻すための一種のクーデターである」といった陰謀論も説得力があります。

 

そして当然のことながら、「このような不正を見逃した会計監査人や監査役は何をしていたのか?何故、他の経営幹部は不正に気付かなかったのか?」会長逮捕という不祥事に日産自動車コーポレートガバナンス企業統治)のあり方が問われているのもやむを得ないでしょう。

 

事実、ゴーン氏は「過少申告された報酬は退職時に受け取る予定になっているものの、あくまで予定であって、実際にその記載された額が受け取れる保証はないので、なんら不正にはあたらない」と主張しています。

www.japantimes.co.jp

そして、さらに海外から批判を浴びているのが、ゴーン氏の逮捕に至るまでの司法手続きや逮捕後の拘留期間です。ゴーン氏の拘留から既に23日以上が経っていますが、未だに起訴もされておらず、尋問に弁護士は立ち会えません。英フィナンシャル・タイムズ紙は日本の刑法の成り立ちと発展を検証し、検察の捜査手法、裁判のあり方に至るまで、日本の法制度に対する厳しい批判を展開しています。もちろん、ゴーン氏がいまだ社長を務めるルノーが本拠を置くフランスでは日本の法制度に対する不満も相当に高まっているのではないでしょうか。

 

Carlos Ghosn arrest shines light on Japan’s justice system
https://www.ft.com/content/efcffac4-f609-11e8-af46-2022a0b02a6c


また、数年前にトヨタの外国人役員が米国の家族から送られた鎮痛剤のオキシコドン密輸容疑で逮捕され、やはり相当の期間(2015年6月18日から7月8日)拘留された事件がありました。結果として、当時常務役員であった米国人のジュリー・ハンプ氏は拘留中の7月1日にトヨタ自動車を辞任することになったのです。彼女は7月8日に不起訴処分となりましたが、もしゴーン氏が不起訴になったら、日本の司法制度と経済に相当なダメージになることは避けられません。

www.huffingtonpost.jp

企業活動がグローバル化し、法制度の運営において、ますます公平性・透明性が求められる時代です。ゴーン氏の逮捕は時期を同じくして問題が表面化した外国人技能実習制度における日本の法制度の運用とも全く無関係とはいえない部分もあります。この件は日本人が海外でビジネスをするとき、多くの外国人から説明を求められる事案になるでしょう。皆さんの当日の議論に期待します。

 

「危機管理広報 セミナー 」 組織を守る!危機管理広報の理論と実践 12/12(水)13:30~16:30@大阪

 

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知人が主催しているセミナーのご案内です。

組織が不祥事を起こしてしまった際、または事件や事故に巻き込まれた際に、不適切な広報対応でダメージを拡大させてしまい、存続危機につながった実例も少なからずあります。
セミナーでは、数々の組織を危機から救ってきた経験豊富な弁護士から、“不祥事の記者会見では「想定問答集を作ってはいけない」「弁護士同席は厳禁」”など、具体的に危機管理広報の考え方・進め方について解説していただきます。“備えあれば憂いなし”、いざという時の事前準備のために是非、ご参加ください。

Ⅰ.最近の組織不祥事と広報の役割

1.最近の組織不祥事広報の成功例と失敗例の分析
(1)事例からみる成功と失敗の要因
(2)組織不祥事広報の増加とその背景

2.不祥事発生時に求められる広報の役割とその目的
不祥事、事故、顧客トラブル、Web風評被害、訴訟など発生時の広報実例

Ⅱ.危機管理広報と平常時広報との違い

1.危機管理広報とは何か
2.平常時広報との違い(危機管理広報には何が要求されるのか?)

Ⅲ.危機管理広報のあり方(具体的ポイント)

1.誰に対して広報するのか

2.いつ広報するのか
(1)“初動”でどこまで広報するのか
(2)初動時の広報に求められる役割
(3)広報の手じまいのタイミング

3.どうやって広報するのか
(1)記者会見かリリース等かの判断基準
(2)記者会見の場合の注意点
 ・記者会見の進め方(会場の選択~記者会見の準備)
 ・記者会見での注意点(服装、手元資料など)
 ・記者会見でよくある質問への回答の仕方(セリフ例)
(3)リリース等の場合の注意点
 ・誰の名前で行うか
 ・SNSでの拡散を意識したプレスリリースのポイント
 ・不明な内容はどう扱うか

4.何を広報するのか
(1)どこまで説明するか(守秘義務、調査中の内容について)
 ・広報部としてよくある質問への回答の仕方(セリフ例)
(2)記者とのやりとりでの注意点

 

講師情報

講師
浅見 隆行先生
アサミ経営法律事務所 代表弁護士

講師略歴
1975年 東京都生まれ。早稲田大学法学部出身。1998年に司法試験に合格し、2000年弁護士登録。中島経営法律事務所に入所し、中島茂弁護士のもとで、主に企業危機管理、リスクマネジメント案件を担当。現在もこの領域を専門・得意分野とし豊富な実務経験を有する。
仕事の信条は“相手が巨大だろうと、難敵だろうと逃げないで立ち向かう”<疾風勁草>。

危機管理分野に関するセミナー、原稿執筆、メディア掲載実績
セミナー:「危機管理広報の基本と実践」<(社)企業研究会>の他、各種団体・個別企業にて多数。
原稿執筆:雑誌「広報会議」、「ビジネス法務」/書籍「危機管理広報の基本と実践」(中央経済社
新聞記事:日本経済新聞、読売新聞、毎日新聞、The Japan Times
TV出演:フジテレビ「特ダネ」

 

開催日時:  2018年12月12日
13:30~16:30(休憩15分) 講演・質疑応答

会場: 大阪府中之島図書館 別館(2階講義室)
〒530-0005 大阪市北区中之島 1-2-10
TEL:06-6203-0474(代)

 

申込・詳細は以下の頁から
https://www.ibridge-jp.com/seminar/seminar181212.shtml

 

やよいの青色申告オンライン

11/22(木)朝英語の会梅田のテーマ:「ジャーナリストとリスク」について

年会費永年無料のエブリプラス

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11/22(木)朝英語の会梅田@スタートアップカフェ大阪で利用する記事は新聞休刊日の影響で11/6(火)のコラム記事を利用します。

 

今回の記事は安田純平氏の解放とシリアからの帰国を受けて、ジャーナリストがとる「リスクと自己責任」についてです。

 

Let’s discuss the risks journalists take
https://www.japantimes.co.jp/life/2018/11/05/language/lets-discuss-risks-journalists-take/#.W-J0oJP7TIV

 

日本国内では安田氏の危険地域での取材活動に対する批判と擁護の議論が渦巻いています。

一方、UNESCOは、11月2日をInternational Day to End Impunity for Crimes against Journalistsとして報道の為に取材活動中に亡くなったジャーナリストの勇気を讃え、ジャーナリストに対する暴力を終わらせるキャンペーンを展開しています。理由は2006~2017年までの間に1010人ものジャーナリストが殺害されたことに対する危機感からです。

 

International Day to End Impunity for Crimes against Journalists
https://en.unesco.org/commemorations/endimpunity

 

UNESCOのツィッター・サイトは「Truth Never Dies 真実は決して死なない」というトップページを掲げ、過去に殺害されたジャーナリストの功績を紹介しています。

 

UNESCO
https://twitter.com/UNESCO

 

#TruthNeverDies
https://unesco.exposure.co/truth-never-dies

 

このように国際的には、戦場での活動や犯罪組織に対する報道で活躍するジャーナリストに対する評価や尊敬の念は高いのですが、日本では報道やジャーナリストに対する姿勢が他国とは違うようです。そのような意見はどのような社会的背景から生まれているのでしょうか、そして、危険地域での活動や犯罪組織に関わるような取材において「ジャーナリストの安全と我々の知る権利のバランスをどう取っていくべきか」が、次回のワークショップのテーマです。

 

皆さんの議論に期待します。

 

やよいの青色申告オンライン

11/8(木)朝英語の会梅田のテーマ:2025年大阪万博と地域経済

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Photo by Adi Constantin on Unsplash

11/8(木)の朝英語の会梅田のテーマが発表されました。テーマは2025年開催予定の万博についてです。大阪は積極的に誘致活動を行っていますが、候補地に選ばれるかどうかは楽観視できない状況のようです。以下ワークショップに使う記事のリンクです。

 

Let’s discuss Baku, Osaka’s World Expo rival
https://www.japantimes.co.jp/life/2018/10/29/language/lets-discuss-baku-osakas-world-expo-rival/#.W90NzpP7TIV

 

11月23日に開催地が決定する2025年万博に立候補しているのは、日本(大阪)のほかロシア(エカテリンブルク)とアゼルバイジャン(バクー)です。博覧会国際事務局(BIE)の総会で加盟170カ国の投票で決まることになっています。万博(万国博覧会)はオリンピック、ワールドカップと並ぶ世界最大のイベントの一つと言われています。他の二つの世界イベントがアスリート中心のイベントであるのに対し、万博の中心となるのは参加者である一般大衆であるというのが万博博物館の認識です。

 

【万博の歴史】 
万博(万国博覧会)EXPOと呼ばれることも多いですが、World's Fairとして第1回は1851年のロンドンでの開催でした。万博は初回の開催以降、 "world's fair," "international exposition," "universal exposition," "world expo," and just "expo." とそれぞれ違った名称で度々開催されてきました。万博が華やかな時代を考えると、資本主義、商業経済、技術革新、都市化が飛躍的に進んだ時代と足並を揃えているのが分かります。1920代までには 万博の主催団体が一元化され、フランスに本部を置くthe Bureau International des Expositions (BIE)が参加国の投票を基に2-3年に一度の割合で開催しています。

 

万博博物館
http://www.expomuseum.com/

 

歴史を振り返ると、万博の目的は未来の方向性を示し、商業的にも成功を収めることのようです。そのためにゴールの一つは参加者が楽しめるエンタティメントの充実であるとされています。日本人の記憶に焼き付いているのは日本で初めて開かれた1970年の大阪万博ではないでしょうか。日本の高度経済成長のピークに開催された大阪万博ではありましたが、岡本太郎が制作した「太陽の塔」は科学技術の進歩と同時に噴出した環境問題の提示など、人類の発展の光と影を浮き彫りにした象徴的な作品であったと思います。

 

【2025年万博】
しかし、近年は万博不要論も出るなど、その意義が問われる時代になってきました。様々な国際イベントが頻繁に開催され、レジャーも多様化の一途をたどる時代です。万博が近年盛り上がりに欠ける理由の一端は1984年以降、市場経済のメッカである米国で開催されていないことです。

 

The History of World's Fairs
http://www.expomuseum.com/history/

 

パリが2025年の万博候補都市からの辞退後、優位にあると思われてた 大阪の万博 の誘致はそれほど簡単でもなさそうです。成功を収めた70年の大阪万博ですが、2025年誘致の意義は何でしょうか。朝日新聞大阪万博の特集を組んでいます。

 

大阪万博、夢よ再び
https://www.asahi.com/topics/word/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E4%B8%87%E5%8D%9A.html

 

特にバク市はこれまで批判のあったアゼルバイジャンの人権問題に関しての悪印象を払拭すべく、人権フォーラムを積極的に開くなど(今回で6度目)、2025年万博誘致に向けて積極的なロビー活動を行っています。ツィッターやHPの発信も洗練されたイメージ・内容で海外にアピールしています。以下、大阪、バク、エカテリンブルクの万博誘致に関するHPです。

 

Expo2025
http://www.expobids.com/2025.htm

大阪万博2025
https://www.expo2025-osaka-japan.jp/en/#.W9f_JNj7gx0.twitter

Baku Expo 2025
https://bakuexpo2025.com/en/

Russia Expo Days 2018
http://russiadays.travel/en/

 

当日の皆さんの議論に期待します。



 

10/25 (木)朝英語の会梅田のテーマ:観光立国と自由主義経済―マリカーの規制から考える

 

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Photo by Emanuel Haas on Unsplash

 

 10/25(木)7:30AM~ 朝英語の会梅田@スタートアップカフェ大阪で利用するThe Japan Times紙の記事の電子版が配信されました。任天堂知的財産権侵害で提訴していた「マリカー」と呼ばれる人気ゲーム・キャラクター「マリオカート」そっくりのカートの公道での利用禁止に関しての判決です。記事を読んで、驚いたのは、日本ではミニカー(カート)の公道での利用に関して、この形状の車に特化した法規制がいまだ存在しない事です。 この記事が掲載されているThe Japan Timesの紙版は10/16(火)に発売されましたが、電子版は以下のサイトから閲覧可能です。

 Let’s discuss Nintendo’s case against MariCar

https://www.japantimes.co.jp/life/2018/10/15/language/lets-discuss-nintendos-case-maricar/#.W8a292gzbIV

 

マリカー」を運営していた企業のWebサイトによると、普通運転免許(オートマ可)があれば誰でも運転ができるそうです。そして、このミニカーを特別に規制する日本の法律がないため、以下の様に、ミニカーに関しては現行法のもとで、その利用を管理しています。 問題は、和氣良浩弁護士によれば、下記の様に、日本ではミニカーが法律上「自動車かモーター付き自転車か」判別できない状態で走行していることです。

「ミニカーは道路交通法上は『自動車』に、道路運送車両法上は『原動機付自転車』に位置づけられるからです(総排気量、定格出力、車室の有無、輪距など、各法令の規定を満たしていることを前提とします)」

 そして、この二つの法律によって規制されることにより、以下のような問題が生じるといいます。

「上の例で言えば、ミニカーは、道路交通法上の『原動機付自転車』ではないので、交差点における二段階右折義務やヘルメットの着用義務はありません。一方で、道路運送車両法上では『原動機付自転車』に定義されるため、座席ベルトの設置義務がありません。そして、道路交通法上『自動車』には座席ベルトの装着義務がありますが、道路運送車両法上、座席ベルトの設置義務があるものが対象となっています。ミニカーは座席ベルトが設置義務がないので、装着義務がありません。」 

公道を疾走するのはマリオ? 街中でよく見かけるカートの法的位置付け

https://www.bengo4.com/c_2/n_5575/

 

 観光客に人気があるとはいえ、公道でのミニカーの利用には事故の危険性が極めて高く、それに対応したインフラや規制などもまだ追いついていないと言えます。

公道カートは長さ2メートル、高さ1メートルほどと小さいため、自動車やトラックの死角に入ってしまい、ドライバーたちから「見えにくくて怖い思いをした」という声が上がっています。しかもボディに覆われることなく人の体はむき出し状態です。さらにシートベルトもヘルメットも必要ありません。

 実際、車も人も多い東京都ではミニカーに関する事故も多発しており、その多くは外国人観光客が起こしたケースのようです。

警視庁によると、2017年3月からの1年間で、東京都内で起きた公道カートの事故は50件あり、そのうち9割近くが外国人関連でした。

 公道マリオカートマリカー)で交通事故!規制や保険はどうなるのか

https://jikobengoshi-link.com/column/isharyo/3431/

 

マリオカートのケースはわが国における「市場と規制のあり方」や「公共性」を考えるうえで見逃せない点がいくつかあります。 近年、わが国は「観光立国」を提唱し、実際多くの外国人観光客が日本を訪れるようになっています。欧米やアジアの「観光先進国」から見たら、それでも観光客は少ない方なのですが、それに伴うインフラ整備が全く追いついていません。 ここでいうインフラは空港、交通、ホテル等の「ハード」なものと、法規制、情報の収集・管理・発信、人材育成などの「ソフト」なインフラの構築を指しています。前者と後者は密接に結びついています。十分な情報収集が出来ていないために、観光推進に必要な設備投資がされていなかったり、それに伴う人材育成が出来ていないという点があります。 そして需要が増えて、市場が拡大すれば、当然それに付随して新たに発生する様々な問題を解決するための法の整備が重要になってきます。

 実は自由主義経済を維持するためには、逆説的なのですが、経済活動を円滑に運営し、次々に生まれてくる不正を防止する為の新しい法令や、リスクを軽減するための新たな保険商品等のサービスが迅速に作られる必要があります。そして紛争を解決するための法制度もどんどん複雑になり、それを支える弁護士を始めとする多数の司法の専門家に対するニーズが劇的に増えるのです。 自由主義経済をリードし、とりわけ他の先進国に比して「小さな政府」を国家の方向性として維持してきた米国の司法制度が高度に発達し、膨大な数の司法の専門家が存在するのはこのような理由からです。

 日本が観光という新たな市場を発展させるためには法制度や関連サービスに対して、人材や資金をもっと投入する必要があるのです。先日の台風21号の発生時の政府の関西国際空港の管理に見られるように、多くの政府関係者や企業は自由主義経済がもたらす社会的・経済的リスクに十分に注意を払っていないように見えます。 皆さんは今回のケースをどのように分析しますか?マリカーに関する新聞記事の背景が分かりにくかったと思いますが、当日の議論に期待しています。